「よくわかるマスター講座」は生産マイスターの重要ポイントを、1日の集合学習(座学・演習)で習得し、自信を持って検定試験に臨むことができることを狙いとしています。
具体的には、各人が机上で学習してきたことを、指導経験豊富な講師が、参加者の職場の特性をふまえて、実務で活用できる自信がつくような、やり取りをしています。
自分の補強すべき点を個人別に具体的にアドバイスを受けることで、検定試験までの残された期間にどこを集中的に再度学習すべきか明確になります。
生産マイスターのテキストを繰返して読み込みをしている参加者が多く、講座当日は皆さん真剣な姿勢が印象的でした。
また、重要な用語や計算式など覚えてはいるが、背景や成立ちなどの理解が不足しており、丸暗記しようとしているところありました。その結果、応用問題となると、つまづくことが多々見られました。こうした点については、日常の実務に関連付けることが重要で、講師からの質問を受けて、自分の職場の例を題材にやり取りすることで、理解に至ることが多々見受けられます。
検定試験でも重要なポイントとなる計算問題(ライン編成効率や設備総合効率や工程能力指数や定期発注量など)も、なぜその計算が必要なのか、その計算結果をどのように生かすのかが分かると、理解が一気に進んでいました。
重要な用語や計算式をそのまま覚えるのは困難であることを再認識し、その必要性の理解と構造化しての理解(チャート化)が、応用力養成に不可欠です。セミナーでは、こういった点について繰り返してのやり取りや演習で自信をつけていただくことを目指しました。
等の意見が多く寄せられていました。
貴重な1日を有効に過ごすために、参加をお考えの皆様には、お願いが1つあります。テキストで強調されているものでも、社内で現在使われていない指標や計算式があります。しかしこれらは改善促進や重要な意思決定のもとになる数値が多く含まれているので、自分の職場での値を想定し、算出してみる経験が有効です。
知識は学ぶだけでなく、実務での活用に勝るものはありません。自職場の例で計算式に当てはめてみるということをしてから、疑問点を整理し、セミナーに参加いただけると、理解の度合いが格段に上がり、学習が一気に進みます。
伊庭 栄(いば さかえ)
伊庭 栄(いば さかえ)
株式会社日本能率協会コンサルティング シニア・コンサルタント
IEによる生産性向上を、理論だけでなく実践で成果を出すことを信条に、コンサルティングに取組んでいる。
現在までに、自動車、食品、医薬、半導体、樹脂成型、化学ブランド、大型機械加工、エネルギー等、幅広い業種で生産性向上実施・定着の支援と活動を通してのしくみつくり、そして、人材育成を行っている。
タイ、インドネシア、ベトナム、マレーシア、中国、韓国、アメリカなど、海外のコンサルティング経験も豊富。
さらに、作業測定手法に精通しており、現在の労働環境に即した標準時間設定および運用は、多数実績がある。